いきなりエイズ HIV検査を受けないことの恐ろしさ

いきなりエイズ
HIVの検査に行かない人は、たいてい「感染していたら怖いから。恐ろしいから」と言うわ。でも実際に恐ろしいのは感染していることじゃなくて、エイズで日和見感染症などを発症すること。



どれくらい恐ろしいかというと、いきなりエイズを発症するとね・・・

・眼底炎症を起こして失明したり
・HIV脳症になって神経障害や運動障害になったり
・脊髄損傷などが起こって根本的な免疫機能の能力が低下したりするの。




最近では「いきなりエイズ」って言葉が使われるようになってきたから、この言葉を知っている人もちょっとは増えたけど、いきなりエイズってのはそもそもHIV検査に行っていないから起こるものなのよ。



定期的に検査に行っていれば「いきなりエイズ」はまず起こることがない。あ、言い忘れてたけど、いきなりエイズってのは、HIVウイルスの増加と免疫機能低下によってある日突然日和見感染症を発症することを言うのね。



日和見感染症とは、普通の免疫力が保てていれば感染しない細菌なのに、HIVウイルスの増殖で免疫が低下して普段なら絶対にかからない細菌に免疫が負けて感染症を引き起こすっていうもの。



カリニ肺炎(正式:ニューモシスチス・カリニ肺炎)やカポジ肉腫とかは結構有名ね。

いきなりエイズの怖さ

インターネット上で「いきなりエイズ」を発症した人の体験談があって、『エイズを発症したけど今は回復している』という体験談がよくブログに載っているわね。



ここだけを見たら「いきなりエイズでも回復するんだ~」って思うかもしれないけど、まず覚えておいて欲しいのは、『いきなりエイズ』になるとものすごく治療がつらいものになるってこと



さらに言えば、いきなりエイズから回復した人はかなり幸運で、何人かの人は『身体に障害』が残っているってこと。考えてみたら当然よね。



HIVウイルスが体内で増殖することで何年もかけて免疫が低下していく。ある一定ライン(CD4の値で言うと、400)を超えたあたりから、少しずつ日和見感染症に「かかりやすくなる」。



CD4の値がさらに下がると日和見感染症の症状も重くなる。感染症で機能を停止した部位の回復は望めなくなる。あるいは機能の回復力が著しく低下する。当然の流れよね。


※CD4とは、免疫力を示す値のこと。普通の人なら700~1500ほどあるけど、いきなりエイズで病院に運ばれる人の多くは二桁台以下の数値が多いわ。



もちろん病院に運ばれる程でない数値であっても、いきなりエイズを発症していることはあるわよ。




CD4の値が小さくなればなるほど日和見感染症になる確率は高くなり、さらには重症化しやすくなり、加えてその症状は体内の複数の場所で発生しやすくなる。



いきなりエイズ2端的にいうとね、CD4の値が低くなればなるほど『日和見感染症による器質的損壊(失明や脳へのダメージなど)の可能性が高くなる』のよ。



器質的損壊があってからHIVの治療をして、HIVウイルス量が低下したりCD4の値が回復しても、器質的に損壊した部位は回復しない。



さらに言えば、CD4の値が下がり脊髄損傷が起こると、抗HIV薬を飲んでもCD4の回復が著しく遅くなる。



運良く脊髄損傷がなくても、CD4が下がることで免疫を作る組織の防御力も下がって細菌などの攻撃を受け機能が低下し、結果、抗HIV薬を飲んでもCD4の回復が遅くなることもよくあるのよ。


定期的にHIV検査をしていれば早期発見できて抗HIV薬の効果も万全に受けれたのに、日和見感染症の程度や場所によって抗HIV薬の効果も現れにくくなる。




これってものすごくキツくない?



さらには、二年後の生存率で言うと、エイズを発症せずにHIV感染に気付いた人は99%以上の生存率に対し、エイズを発症した人の生存率は80%程度。



『いきなりエイズの怖さ』について、わかっていただけたかしら。



「HIVに感染していたらと思うと怖いから検査に行かない」っていう人が多いけど、HIVの感染よりもいきなりエイズを発症して非常に辛い治療を受けたり、器質的損壊で体の一部が回復しなかったり、最悪の場合治療の効果が得られずに死んでしまうほうが怖いと思わない?



HIV検査が怖い理由

いきなりエイズ3HIV検査が怖いっていうのもわかる。未知のウイルスが体内にあれば誰だって怖いと思うものね。



でもね、この『怖い』っていう気持ちは、結局は『無知』からくる怖さなのよ。



HIVウイルスは対処不能のウイルスじゃなくて、今は対処するための薬はたくさん(23種類以上)あるわ。一つの病気に対して用意されている薬の種類で23種類以上っていうのはものすごく多からね。



「さらに副作用が少ない薬の開発」が今でも世界の先進国で行われているから、今後ももっと優れた薬が増えると思うわ。世界的に見れば、HIVウイルスは「コントロールできる疾患」と言われているくらいだし。



「HIVは糖尿病や高血圧のような慢性疾患と変わらない」とまで言われているからね。知らなかった人も多いんじゃないかしら?



⇒抗HIV薬の副作用についてはこちらでまとめてるわ



あとは世間一般の知識が欧米などの先進国レベルまで上がれば、無知からくる差別も恐怖もなくなるんだけどね~。



いきなりエイズ5欧米では学校教育の中でキチンとした「エイズ教育」がなされているのよ。日本なんて保険体育の中でちょこっと習うだけじゃないかしら?それも「コンドームを使用しましょう」くらいの啓発で終わってると思う。



そうじゃなくて、免疫についてや薬について、エイズの発症やウイルスについてなど、初等教育から毎年毎年重ね重ねて詳しく知識を定着させる必要があるのよ。



そうすればHIVに対して正しい知識を持つことができてむやみに怖がることもなくなるし、HIVの陽性者に対して差別をすることもなくなる。



社会に出た新社会人が、会社内で上司のHIV差別を見て、「え?何この人・・・。全然知識がないじゃない。おバカさんね。」って眉をひそめることが多くなったら、若い人を軸として日本社会もHIV偏見がなくなっていくと思うの。



いきなりエイズ4欧米はHIV教育が出来ていたから、いきなりエイズを発症する人も減ってるのよね~。



残念ながら日本は二歩も三歩も遅れているけど、今からでも教育をしっかりとやるべきだと思うわ。



このサイトを見ている人は「いきなりエイズ」の怖さがわかったと思う。HIVに感染していることがわかるよりも、いきなりエイズを発症する方がよっぽど恐ろしいんだから。



HIV検査を受けるときの不安と、HIV検査を受けないことでいきなりエイズを発症する可能性。天秤にかけたとき、聡明な人なら将来苦しむ可能性を少しでも排除する方を選ぶと思う。



「時間がない」だの理由をつけてHIV検査をしない人が多いけど、いきなりエイズを発症する可能性を排除することにどうして時間を割けないのかしら。目先の不安ではなく、自分の将来のリスクに目を向けてみない?



みんなも「いきなりエイズ」になる可能性を排除するためにも、キチンと検査を受けましょうね。





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